いびきは健康状態の注意信号
いびきは夜間の騒音にて家族を悩ますばかりでなく、睡眠と呼吸の障害(睡眠呼吸障害:sleep disordered breathing)を引き起こす疾患(いびき症)です。睡眠障害は、いびきで呼吸が苦しくなって睡眠中に何十回何百回も眼がさめる事によって正常な睡眠が取れなくなり、朝起きられないとか、日中眠くて仕方がないとか、夜寝つけないとかの症状を生じます。呼吸障害は、いびきが進行して息が止まる(無呼吸)と、血圧の著しい変動や酸素不足が起こり、脳血管障害、心血管障害、高血圧症、耐糖能異常、ホルモン異常等の合併症を引き起こします。小児では、低身長や肥満、乳幼児突然死症候群(SIDS)、注意拡散多動性障害(ADHD)の原因になる事もあります。
いびき症は単純性いびき症、上気道抵抗症候群、睡眠時無呼吸症候群に分類され、睡眠ポリグラフという検査で診断します。睡眠時無呼吸症候群はさらに、無呼吸などの呼吸障害が1時間に40回以上ある重症、20回から40回までの中等症、20回以下の軽症に分けられます。
いびきの治療法
治療は厚生労働省の方針に従い、循環器系合併症の進行した重症な睡眠時無呼吸症候群のみ内科治療(シーパップという人工呼吸)でそれ以外の中等症や軽症の睡眠時無呼吸症候群、上気道抵抗症候群、単純性いびき症は歯科治療(レ-ザ-手術、マウスピース)となります。
従って、いびき症の、およそ7割の方は歯科での治療を受ける事になります。
また重症であっても人工呼吸器(シーパップ)になじめない場合には、マウスピースを補助的に使用する事によって、人工呼吸器(シーパップ)による治療がより快適になります。
2時間目(いびきについて・・・)
2017.09.30更新
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